私は透明な盾を構える

大盾は防御範囲に優れるが死角が多い。透明なら死角が少ない。

パターン認証のセキュリティリスクを考える

カフェでスマホを使っている女性

「iStock.com/Jcomp」

Androidスマホには、画面ロックの解除方法に『パターン認証』が用意されています。

パターン認証とは、9つの点から4つ以上の点(機種によって若干の違いあり)を一筆書きで結ぶ ”パターン” を使って画面ロックを解除する方法のことで、38万9112通りの組み合わせがあると言われています。

ですが、多くのユーザーはL字や四角形など単純なパターンを選ぶ傾向があり、パターン認証は予測されやすいという一面も持っています。

今回は、そんなパターン認証を使う際の注意点について話したいと思います。

パターン認証の特徴

パターン認証のメリットは、パスワード入力と比べて早く画面ロックを解除できるということです。

それゆえ、片手で入力できてかつ、単純な図形を設定しやすいという傾向に繋がっているようです。

また、パターン認証は文字や数字を使わないので記憶しにくいというデメリットもそれを後押ししているでしょう。

パターン認証はどうやってバレる?

よく言われるのは、スマホに残った指紋や画面をなぞった跡を見ることでバレるということです。

それだけで完全にバレてしまうということは少ないでしょうが、組み合わせの数をグッと絞ることは可能です。

他には、古から存在する手法『覗き見』などでしょう。

ショルダーサーフィンとも呼ばれるこの手法は、画面を肩越しに覗き込むことで機密情報を抜き取るという原始的なものです。

電車で隣に座っている人や、カフェの後ろの席の人など、その気になれば簡単に盗めてしまうということを理解しておきましょう。

パターン認証を突破されないために

この手の対策としてよく言われるのが、パターンを複雑にして、定期的に変更して、画面を清潔にして、人に見られないようにして、覗き見防止フィルターを貼って、、、。

などと、数多くまた、非現実的なことまでも挙げられていたりします。

ので、現実的な対策をするとすれば、『覗き見防止フィルター』と『パターンの複雑化』の2つで十分じゃないかなと私は思います。

狙いは、悪意のある人に「パターン盗み取るの面倒くさいな。」と感じさせることです。

「横から覗いてもよく見えないな。」「フィルター貼ってんのかな。」「なんかパターン入力の時間長いな。」と思わせるだけで、ショルダーサーフィンのリスクを軽減できます。

また、パターンを複雑化すると必然的に多くの点を通ることになり、指紋や画面をなぞった跡で推測されるリスクも減るでしょう。

もちろん、より高度なセキュリティを実現したい方は、最初に提示した全ての対策を施すべきですし、なんならパターン認証ではなく、より高度な認証方法に変更すべきだと思います。

あくまでも、パターン認証を設定するうえでの私個人の意見と捉えてもらえると幸いです。

さいごに

パターン認証は、その利便性から多くのAndroidユーザーに利用されていますが、その単純さが逆にセキュリティリスクを高めていることを忘れてはいけません。

セキュリティと利便性はトレードオフです。

高度なセキュリティを維持しようとすると手間が増え、利便性を求めようとするとセキュリティが脆弱になります。

安全なスマホ利用のため、画面ロックの解除方法を見直してみてはいかがでしょうか。